Halle Runde の感染症対策の考え方の基本

 Halle Rundeをつくったデイブレイクフレーバー(以下、我々)の主たる仕事は、医学会の場で学会運営代理店の下、発表者(医師、薬剤師、看護師、保健師、放射線技師等)がスムーズに発表するためのサポートをすることです。

 2020年3月から7月まで、ほとんどの学会は延期、中止で我々の仕事はなくなりました。お客さんからの電話がなれば、キャンセルの話ばかり。あの日々の恐怖は、一生忘れないと思います。
 音楽家の方達もコンサートの中止延期、レッスンの仕事も出来ない、同じ思いをした方も多いかと思います。

 その中でも何人かのお客さんは、仕事が戻って来たら絶対にお願いするからそれまで色々準備しておいてね、と誰もが不安の中で声をかけてくれたことは我々を支えました。

 当然のことですが、この世の中にある病気はCOVID-19をはじめとした感染症だけではないし、ヒトは怪我もします。医療の現場では感染症だけではなく多くの疾病・傷害の治療をするために働いてる医療従事者の方が大勢います。医学会を開催する目的の一つに「症例報告」すなわち症状の情報交換をするということがあります。日々の診断や手術のために多くの症例から導かれた新しい知識を得るためには医学会を開催することの重要性は誰もが認めるところです。
 各学会は、新型感染症禍でいかに学会を開催するか考えはじめ、その中でWEB上での開催を模索しはじめます。
 2005年から我々がコツコツと作り上げてきた、発表支援の仕組みはWEB上での学会開催と親和性が非常に高く、多くの学会で取り入れられることとなりました。流石のドクター達も従来の発表方法からガラリとかわり事前準備に膨大な時間を要するWEB開催の仕組みに戸惑ったようです。発表の録音・録画、実際に発表するためのデータ作りと悪戦苦闘しているのを24時間体勢に近い状態で我々はサポートし続けました。
 関わったほとんどの学会でCOVID-19関連の症例報告がありました。感染症の怖さをイヤというほど見せつけられた時間でした。多くの症例が報告されていく中で、集合知の素晴らしさを何度も何度も感じました。我々は医療の専門家ではありませんが、自分達がやらなければならないことを知るには充分な機会だったと思います。
 感染しない、たとえ感染したとしても広げないことが、悪戦苦闘の日々を共に過ごした医療従事者の方々への最大の協力と感謝の姿勢だと考えます。
 さらに、これらの経験は「Halle Runde」を通して皆さんに還元していくのが我々の使命だと感じています。


不特定多数が集まる室内における感染症対策の基本は散々言われていますが、
・室内の常時換気
・マスク着用
・手洗いと手指消毒
につきると思います。リスクをゼロにすることは出来ませんが、よりゼロに近づけることが出来るなら、これらを全てしなければならないと考えます。


 感染症と共に生きる世界において、コンサートやイベントなど多くの人が集まる場所を新たに作る責任は大きいと考えます。出演者がもしこの場で感染症に罹って発症したなら次の仕事を奪うことになります。国規模であれ、個人規模であれ、2020年春のような状況に二度としたくないと誰もが願っていると思います。
 我々が恐怖を抱いているときに、不安の中でも先を見据えて声を掛けてくれたお陰で持ちこたえることが出来たように、新しい音楽の場をつくったことが音楽家の方達の気持ちの下支えになれたらと思っています。
 ハレの舞台を多くの人が楽しめる場所にするために、我々の感染症対策の考え方にご理解いただけると嬉しく思います。
 こちらを元に「Halle Runde ポリシー」感染症対策についてを作成いたしました。

株式会社 デイブレイクフレーバー 代表取締役 竹中 三四郎
一般財団法人 ルンデ 代表理事 村林 基彦