Message
皆様に秘密を打ち明けよう。以前から一度ちょっと危ないリサイタルをしてみたかった。全部が単一楽章というサブテーマもあるが、いきなりお客様に恐怖を感じさせるリサイタルだ。それこそが第4回「神秘・魅惑」。
スクリャービンのソナタ第9番「黒ミサ」で思い浮かぶのは、それまでの作品の色彩とエクスタシーとは異なる悪夢、倒錯、暗黒。そして藤倉大のソナタが続く。これまでに演奏してきた大さんの作品から私がまず思いつくのは官能と絶頂だが、大さんならではの美しいハーモニーが続く中に、、この作品には何だかダークなところもが垣間見えると思う。
そしてベルクの悲観的でエクスタシーに溢れる感情的なロ短調のソナタに続き、同じ調性のリストのソナタ。この大曲はゲーテの「ファウスト」のストーリーとよく結びつけられるが、やはり悪魔や誘惑の炎が迸る。でも“悪”には“善”も伴い、暗黒の世界にも希望があるのではないだろうか?
スクリャービンのソナタ第9番「黒ミサ」で思い浮かぶのは、それまでの作品の色彩とエクスタシーとは異なる悪夢、倒錯、暗黒。そして藤倉大のソナタが続く。これまでに演奏してきた大さんの作品から私がまず思いつくのは官能と絶頂だが、大さんならではの美しいハーモニーが続く中に、、この作品には何だかダークなところもが垣間見えると思う。
そしてベルクの悲観的でエクスタシーに溢れる感情的なロ短調のソナタに続き、同じ調性のリストのソナタ。この大曲はゲーテの「ファウスト」のストーリーとよく結びつけられるが、やはり悪魔や誘惑の炎が迸る。でも“悪”には“善”も伴い、暗黒の世界にも希望があるのではないだろうか?
小菅優