1981年5月、当時の日本では珍しかった《室内楽専用小ホール》として名古屋丸の内でスタートした《Studio RUNDE》は、通常160席最大でも200席というステージと客席の一体感を味わえるホールでした。
タチアナ・ニコライエワ、バルトーク・カルテット、小林道夫、御喜美江、高橋悠治をはじめとする内外の演奏家達に愛され、諏訪内晶子を筆頭に多くの若い才能がこのステージから旅立っていきました。 2017年『第15回齋藤秀雄メモリアル基金賞』を受賞した酒井淳は、ルンデが育てたチェリストといっても過言ではないかと思います。
演奏家が「今、聴かせたい音楽を」というプログラムづくり、それに果敢に挑戦する聴衆という独特な雰囲気をもった、主催公演「ルンデの会例会」は1200回以上催されました。
2007年夏、多くの方々から惜しまれ建物の取り壊しとともに姿を消し、人々の記憶に残るのみとなってしまいました。
あれからまもなく15年、くりかえし起こる天災、世界的な感染症の拡大を乗り越えるべく、名古屋から世界に発信出来るような「室内楽専用ホール」の再建をいたします。
奇しくも定期建物賃貸借契約の期間が25年となり《Studio RUNDE》と同じ活動期間となりますが、2022年秋には皆様にホールをお披露目いたします。これからの25年、桜山町より室内楽・器楽の楽しさ、美しさ、面白さを伝えるコトができたらと想います。
《Studio RUNDE》の想い出とともに、懐古的では無く未来を見据えて Halle Runde はスタートします。(2021年10月吉日)
2021年10月から最初のコンサートまで思ったコトを綴りました
「室内楽専用ホールへの道」です。